麻布文庫5

『君たちの地球はどうなっているのか

そして、どうなっていくのか

―かけがえのない地球―』(改訂版)

(略称『君たちの地球は』)

山賀 進 著 (本校理科・地学担当教諭)

環境問題を、地球レベルでトータルにとらえた書である。タイトル・サブタイトルは、文字通り、本書の内容と著者の基本姿勢をあらわしている。

 「地球」は私たちの生存を支える「かけがえのない」存在である。そしてその地球は、私たち人類の生存様式(=文化)によって変容せざるを得ない。とするならば、まず、地球の現状を私たち人類のあり方との関係で正確に認識する必要があるだろう。また、そうした認識によって将来の予測も可能になるであろう。その認識と予測の過程で、「では私たちは今、何を考え、何をしたらよいのか?」という問いも生まれてくるに違いない。

 本書では、認識・予測・問い、それらすべてを、読者自ら検証できるように、資料としてインターネットの様々なサイトの図・表・映像などを提示しているだけでなく、そのURLも併記するという工夫をしている。

 本書の章立ては、「人口と食料」「資源」「エネルギー問題」「原子力」「環境汚染と環境破壊」「地球の環境」となっている。基本的には、自然科学的側面からのアプローチであるが、随所に、社会科学的・人文科学的側面へのアプローチを示唆する部分があり、読者にとって刺激的な書となっている。(山内)

右:口絵から

「改訂版への追記」
第1版が出てから10年、問題の本質に変化はなかったが、背景・情勢の変化として、原子力発電に対する再評価とIPCC(気候変動に対する政府間パネル)第4次レポートがあり、また基礎となるデーターも変化したので、それをもとに新たに書き直したもの。特に原子力問題についての解説は必見です。

 

かけがえのない地球
月からみた地球の出(アポロ8号の写真)
National Space Science Data Center
http://nssdc.gsfc.nasa.gov/image/planetary/earth/apollo08_earthrise.jpg